Diary

舞台『炎の蜃気楼昭和編 紅蓮坂ブルース』総括2

  • 2017/10/23 22:35

(続き)
今回はメインキャスト数名の方が交代ということで……。
新キャストである直江役の平牧さん、長秀役の五十嵐さん、高坂役の鐘ヶ江さん、そして美奈子役の小野川さんがフレッシュな空気をもたらしてくれたように思えます。
ゲストキャラの鉄二役の宮城さん、殺陣衆からも八海役の細川さん、金子さん、田中さん、木寺さん(殺陣衆の方々は稽古中のアンダーも兼ねてくれてます)。
四作目ということで、三作かけて築いた土台があることを大前提に、さらにそこから先の表現を生み出していかねばならず、ここから参加するキャストの皆さんは、本当に大変だったと思います。
土台を体に入れた上で新たな段階までも……という挑戦を、
たった一ヶ月の稽古で完成させるのは、容易なことではなかったのではないでしょうか。
皆さん、本当に真正面から取り組んでおられて、頭の下がる思いでした。
そして、それを受け止める続投キャストの皆さんも。
景虎役の富田さん、晴家役の佃井さん、色部役の笠原さん、そして信長役の増田さんと蘭丸役の林さん。社長役の水谷さん、マサ役の湯浅さん……。
四作目になる皆さんが変わらずそこにいてくれる安心感。
もちろん、3度目の出演となる殺陣衆の菅原さんや北村さんも。

安心感だけでなく、新たに課せられた目標に向き合っておられる姿に、信頼感しかなかったです。
むろん、これはスタッフの皆さんにも言えることで。
四作目という十分に力が満ちた状態で生み出すものの、クオリティの高さに、
感銘を受けました。
続けるということは、積み重ねるということなのだと
あらためて。

今回、舞台裏では本当に色々ありましたが、辻プロデューサーはじめスタッフ&キャストの皆さんのそれぞれの努力により、乗り越えてこられたこと。
やはり人の力なのだと感じ入りました。

そして、そうやってできあがった本番を、前三作のキャストさんも観に来ておられたのが、ファミリーを感じさせてくれて嬉しかったです。
前レギュラーの荒牧さん、藤本さん。
そして今回残念ながら体調不良で途中降板になってしまった美奈子役の今出さんも、観に来てくれて……。私は直接お会いできなかったんですが、観に来るだけでも大変な勇気がいったであろうことにしっかりと向き合おうと戦ったその姿勢に、精一杯の拍手を送りたいです。
たくさんの心を飲み込んで、ひとつの舞台がある。
つくづく、すごいことだなと思います。
それが舞台のすごさであり、こわさでもある。(続きます)

舞台『炎の蜃気楼昭和編 紅蓮坂ブルース』総括1

  • 2017/10/20 23:06

舞台『炎の蜃気楼 昭和編 紅蓮坂ブルース』全公演、無事終了しました。
ご来場くださった皆さん、ありがとうございました。
感慨が深すぎて、なかなか言葉にするのもむずかしいのですが、ざっくりと振り返っていきたいと思います。しばしおつきあいください。

今回は原作『無頼星』『悲願橋』『紅蓮坂』の3冊を、ひとつにまとめた内容で。
辻プロデューサーと演出の伊勢さんの意向をもとに、要のエピソードをチョイスしてまとめる作業はとても大変で、脚本の西永さんの苦労が滲んでおられました。
私はそれらに目を通し、舞台として伝えやすい形にするために、原作者である私にしか、加えたり、削ったり、直したりができない部分に手を入れさせてもらいました。原作にないシーンも加筆して、より的確にシンプルにした結果、ミラステ史上、最も緊密な内容に仕上がったのではないかと思います。

第四作目は、挑戦と試練の連続でした。
内容的にも、事件解決そのものよりも夜叉衆とそれを取り巻く人々の心の動きがメインで、わかりやすいクライマックスもわかりやすいカタルシスもなく、ストーリーに頼ることはできない。ひたすら人の心の動きと、人と人がぶつかり合う、そこを見せ場にしていくという挑戦は、非常に難易度が高いものだったと思います。
演出の伊勢さんはじめキャスト&スタッフが皆、しっかりと目指すところを共有して、丁寧に丁寧に、それこそリアクションのひとつにまでこだわって作り上げていけたことが、今回の作品の、緊張感と訴求につながっていったのではないかと。
そして、前三作で作り上げたものをしっかり土台にできたことも、この難しい挑戦を可能にしたのではないかと。
四年目は決して甘いものではなく、挑戦しかなかったことも、
良い緊張感になって、現場のモチベーションを高めていたように思えました。
惰性という言葉が、みじんもなかった。それが四年目のミラステでした。(続きます)

 

舞台『炎の蜃気楼 昭和編 紅蓮坂ブルース』上演中

  • 2017/10/14 01:16

おかげさまで舞台『炎の蜃気楼昭和編 紅蓮坂ブルース』
無事、初日が開きました。
昨日までで二日目が終了。
シリーズ第四作目になる今回は、主に『無頼星』『悲願橋』『紅蓮坂』の3冊をベースに舞台用に構成された内容になっております。
今回は、今まで以上に濃密で緊密。
ひとつひとつのシーンが見せ場になっているように思えます。
アクションもよりバリエーションを加えて、本当にかっこいいです。
そして、スタッフワークもこれまでの積み重ねの上にさらに新しい試みがなされ、
本当に見応えがあります。
伊勢さんの演出が、ミラージュの世界観を見事に体現されていて
私も今までいろんな舞台を観てきましたが、
本当に美しい。

ぜひ観に来てください。

グッズも充実しております。
ミラージュの世界が、質量と熱量をもって存在しています。
それを体感していただけるかと。

「あれ? ちょっと時間できるかも」と思われた方、
当日券もございますので、ぜひいらしてください。
北千住のシアター1010でお待ちしております。
17日まで。

舞台『炎の蜃気楼 昭和編 紅蓮坂ブルース』公式サイト
http://trifle-stage.com/mirage2017/

新刊『アベル』発売しました。

  • 2017/09/20 02:25

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こんにちは。少しずつ秋めいてきましたが、皆様いかがお過ごしですか。
さて、リブレさんから久しぶりに新刊が出ました。

『アベル ~サタンに造られし魂~』(ビーボーイノベルズ)

雑誌掲載された二編に書き下ろしが一編、収録されております。
イラストは葛西リカコ先生です!

今回は現代が舞台のダークファンタジー。
久しぶりにエロスとアクションとをふんだんに描いてみました。
ひとの中に育つ「妄執の奇天使(マステマ)を喰らって生きる美貌の青年・御母衣(みほろ)と彼を第一級異端としてマークしてきた修道騎士・安吾。
指輪の契約で結ばれたふたりは、堕天使の引き起こす事件に挑みます。
その闘いの中で、安吾は墜死してしまうのですが……。

あとがきにも書きましたが、同世代の担当様と「私たちが十代の頃にはまったであろう世界観」をこれでもかと盛り込みましょう!との目標をたて、書いた作品です。
大人になった我々の手で、臆面も無く堂々と作り上げましょう、と。
相変わらず甘いLOVEはありませんが、
御母衣の正体に秘められた禁断の過去、
安吾とサタンの奇妙な共生関係などなど、
楽しんでもらえると嬉しいです。
(個人的には御母衣に従う狼犬アブディエルがおすすめ……)

よろしくおねがいいたします。

トークイベントレポート&鷹島での企画展

  • 2017/08/24 05:28

8月もいよいよ終盤になりましたが、皆さん、いかがお過ごしでしょうか。
私はほぼ家に閉じこもって原稿執筆中です。

さて、去る7月29日に行われたトークイベント&サイン会のレポートをUPしました。
TOPにあるピンクの表示からお入りくださいませ。
レポートしてくださったライターの垳田はるよ様、いつもありがとうございます!
画像をくださった明正堂様、ありがとうござます。
良い夏の思い出ができました。出席してくださった皆さんに感謝です!

そして…
長崎県松浦市にある松浦市立埋蔵文化財センターで『遺跡発掘師は笑わない 元寇船の眠る海/元寇船の紡ぐ夢』の発売を記念した企画展が開催中です。
今回の新刊、北部九州(元寇)編にて、水中発掘調査の舞台となりました、
松浦市の鷹島にある埋蔵文化財センターです。
元寇遺物の展示や、水中発掘に関する展示が充実しております。
私も取材で訪れました。
登場人物のモデルにさせてもらった内野学芸員のコメントなどもあるそうです。
(私のコメントも)
唐津や伊万里など、観光地にも近いので、ぜひお立ち寄りくださいませ。
11月までやっているそうです。皆様のお越しをお待ちしております。
詳しくは以下の松浦市のHPをごらんくださいませ。

http://www.city-matsuura.jp/www/contents/1501733777110/index.html

新刊『炎の蜃気楼昭和編 涅槃月ブルース』発売

  • 2017/08/03 00:48

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遅くなりましたが、夏の新刊第二弾。

『炎の蜃気楼 昭和編 涅槃月ブルース』(集英社コバルト文庫)発売しました。

直江と美奈子の逃避行が始まり、舞台はいよいよ運命の地・阿蘇へ。
あの本編でもたびたび触れた「三十年前の出来事」の顛末を描く時がきました。
正直、今回が一番書くのがしんどいと思っていました。
あとがきでも触れましたが、登場人物たちの心に潜っていく作業に、一番時間をかけていた気がします。直江の心情、景虎の心情、美奈子の心情、夜叉衆の心情……。
回想ではなく、リアルタイムの出来事として描く。
昭和編で一番きついと思っていたところでしたが、いざ向き合ってみれば、自分でも意外なほど自然に、それぞれの目線に潜って書いていました。
小説の登場人物という感じがまったくしないのが不思議です。
彼らはすでに、私の人格の一部なのでしょう。

一番険しい急坂を越えて、大きく息をつき、残すところあと1冊。
思い残すことなく書き切りたいと思います。

イラストはおなじみの高嶋上総先生。
ど迫力に圧倒されます。ありがとうございます!

よろしくお願いします。

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