Diary

『遺跡発掘師は笑わない 九頭竜のさかずき』発売してます

  • 2021/05/27 02:19

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取材旅行に出かけていて更新が遅くなりました!
新刊のご案内です。

『遺跡発掘師は笑わない 九頭竜のさかずき』(角川文庫)
 装画:睦月ムンク先生

無量シリーズ通巻13巻目になります。
今回の舞台は福井県!
九頭竜湖近くの山村での遺構調査を頼まれた無量たち。
しかし依頼者は「九頭竜の盃を飲み干すな」という謎の言葉を残して行方不明になってしまい……。

今回は化石発掘師でもある無量の本領発揮の回。
前から書いてみたかった題材でした。
一年前の緊急事態宣言で取材に出られなかったため、間に短編集をはさみましたが、ようやく書けてよかったです。
取材で今回もまた車を出してくれたEちゃん、ありがとう!
そして睦月先生のカバーイラストはとてもミステリアスですてきです。
憂いを帯びた忍の横顔と無量と化石。美しいです。
今回ちょっと忍が大変なことになりますが、カバーの衣装がヒントでもあります。
前回は後方支援だった萌絵も久しぶりに武闘派で活躍。
歴史ではないほうの発掘が関わってくるので、こちらも興味深く。
福井県、お酒もおいしいし、お魚もおいしいし、魅力的な土地でした。
ぜひ小説の中で無量たちといっしょに謎をといてみてください。
よろしくお願いします!

炎の蜃気楼R、第2巻発売しました

  • 2021/05/17 18:24

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爽やかな季節になりました。
最近は一日一万歩を目標によく歩くのですが、
地元の知らない場所、知らない道、知らない神社仏閣の発見が楽しく、
ちょっとした旅の気分です。楽しいです。

『炎の蜃気楼R(リブート)2』作画・浜田翔子先生
(秋田書店ボニータ・コミックス)
発売しました!


コミックスも早くも二巻。
懐かしい原作第二巻『緋の残影』からのコミカライズです。
最初の頃の学園ものの空気にワクワクしますね。
個人的には成田先輩が素敵です!!(森野目線)
そして、

発売中の月刊『ミステリーボニータ6月号』(秋田書店)
では、表紙&巻頭カラーです。
ふろくは着せ替えクリアカバーつき。


こちらもぜひチェックしてみてくださいね。
ふろくではコミックスの表紙直江がサングラスをかけますよ。
そして、コミックス&雑誌の両方でAR画像サービスがつきます。
コミックスは高耶、雑誌が直江のAR画像、ふたりといっしょに写真がとれますのでミラージュツアーの時はぜひおともに。
よろしくおねがいします!

新刊のお知らせ

  • 2021/04/05 21:22

こちらではお久しぶりでございます。
ソメイヨシノの花の季節も終わったようで、今は近所の山桜が白くて清楚なお花をたくさん咲かせています。
どちらも素敵ですね。
少し仕事も落ち着いたので、ジムにも行きたいと思います。

【今後の予定】
5月14日 『炎の蜃気楼R 2』秋田書店ボニータ・コミックス
       作画/浜田翔子先生

5月21日 『遺跡発掘師は笑わない 九頭竜のさかずき』角川文庫
       装画 睦月ムンク先生

まずは『遺跡発掘師』シリーズの新刊が出ます。
今回の舞台は北陸。福井県です。恐竜王国・福井での発掘、なにが出てくるか、楽しみにしていてください。
そして、リブートのコミックスも早くも2巻目。城北高校の謎の転校生の正体も明らかに……。こちらもお楽しみに!

また『炎の蜃気楼セレクション』の購入者特典の購入者限定ページには
あの、くすみことこ先生の『オウギチャンネルR』が帰ってきました!
令和のミラージュファミリーがあのノリのままよみがえり……!
もうめちゃくちゃ面白かったので、ご購入された方はぜひ特設サイトを観に行ってみてくださいね。(ユーザー名:selection_special パスワード:帯の折り返しに書いてあります)

先日確認取材でまた福井に行ってきたんですが、日本酒が美味しいですね。
コロナもまだまだ落ち着かずなかなか気軽に遠出もできませんが
落ち着いたら食い倒れツアーに行ってみたいものです。

謹賀新年&ミステリーボニータ2月号

  • 2021/01/07 17:23

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あけましておめでとうございます。
2021年も桑原作品を何卒よろしくお願いいたします。

お正月はいかがお過ごしでしたか?
例年とはちがうお正月で、何事も控えめ…という空気でしたね。
東京近辺では緊急事態宣言も出るとのことで、ますます緊張感が。
今月はおとなしく家にこもって仕事をしていようと思います。

さて1月6日発売しました月刊『ミステリーボニータ』2月号。
今月号は『炎の蜃気楼R』が表紙&巻頭カラーを飾っております。
さらに紙版のほうでは特製クリアファイルがふろくについてきて賑やかです。
コミックスに続いて雑誌のほうでもAR第二弾がもらえますので、チェックしてみてくださいね。
お正月から盛り上げてくださってありがとうございます。

そして、『炎の蜃気楼』オンラインくじ(プリズムチャンス)さんのほうも、いよいよ1月11日で終了です。
東城先生と浜田先生の描き下ろし&本編イラストを使用した様々なグッズや、オンラインくじオリジナルの直江&高耶ちびキャラによるタオルなど、いろいろ当たりますので、
まだの方、もっとの方、ぜひご利用くださいませ。

というわけで2021年も賑々しく始まりました。
まだコロナの影響下にあるので取材に気軽に出て行けないのがつらいところですが、そこを補うスキルも身につけて、着々と粛々と執筆にいそしみたいと思います。
皆さんもお体にはくれぐれも気をつけて。免疫力つけてがんばりましょうね。
本年もよろしくお願いいたします!

2020年を振り返りまして(2)

  • 2020/12/31 13:50

(→つづきます)
コロナ禍のもと、私は「荒野は~」を書いていたことが不思議と心強かったです。あたたかい家も奪われて先も見えない中でへこたれかけながらも前を向く群青たちの姿に、いつしか私自身が力づけられていました。
読むひとにとってもそうであれたなら、とも思いました。
読書とはひとつの娯楽。ひとつのエンターテインメント。
なぜひとには娯楽が必要なのか。そういうこともこの一年で考えさせられました。
ドラマは心強さを生む。
次はどうなるんだろうという思いが、明日生きる楽しみになる。
楽しみが明日に続いていくことが、そのひとつになれる作品を生むことが、私たちの仕事なのだと思います。

来年は今年得た気づきをしっかりと形にしていきたい。
2021年も桑原水菜作品は皆さんの傍らにある存在であり続けたいと思います。

大変な日々はまだまだ続きそうですが
どうぞ皆さん、身も心も健やかでありますように。
どなたさまも、よいお年をお迎えください。

2020年を振り返りまして(1)

  • 2020/12/31 13:04

というわけで2020年も残すところあと数時間となりました。
今年はどなた様にとっても大変な一年でしたね。
まさかこうもマスクが手放せない世の中になろうとは。
私のような元から在宅という仕事のものにとってさえ精神的にきつい時間でした。取材に行けずに急遽内容が変わったりもしましたし。

そんな中、今年は『青春と読書』さんで「荒野は群青に染まりて」の連載がありました。
月刊連載というのは『sari-sari』さん以来でしかも今回は出版社の情報誌という場所。毎回30枚ほどでしたが著者校正も含めて次から次へと続けて書くのはなかなか気忙しく(しかも文庫書き下ろしも並行していたので)
筋力を鍛えられたなと。
終戦直後、大陸から引き揚げてきた少年が、未知の土地で…しかも焼け野原の東京で生きていく姿を描く中で、不思議と私自身、内なる力が湧いてくるのを感じました。
いろんな資料をみて頭の中で当時の様子を生み出すのですが、まだまだ及ばない。本当はこんなもんじゃない、もっとシビアで容赦ない物事がたくさんあったはず、と自分の尻を叩き、五感を研ぎ澄まし、想像し―。
群青と赤城の疑似兄弟感は共に生き残るための絆に端を発し、強い関係が育まれていく過程に何かひとの根と根が繋がるために必要なものが見えた気がします。
目新しいもの、時代の気分をすくいとったもの……そういうものがたくさん世の中を賑わせますが、今の私はそういうものよりも根っこのほうに関心があるようです。
その姿勢は『遺跡発掘師は笑わない』のほうにも現れていたと思います。
人間の根、世の中の根、時代の根、歴史の根。
地味かもしれないけれど、ドラマを生むのは、その根の強さかもしれません。

そのかたわら、『炎の蜃気楼』シリーズ30周年ということで各方面で盛り上げていただきました。
アニメのBD-BOX発売(アニプレックス)コミカライズ『炎の蜃気楼R』(秋田書店)『炎の蜃気楼セレクション』(集英社)……オンラインくじ(プリズムチャンス)まで!
私はセレクションの短編連作を書く他は、対談や監修として関わりました。
関さん&速水さんとのトークイベントも楽しかったですし、よい思い出になりました。
すでに完結した作品にこうやって企画本ができたり、コミカライズ企画が始まったりできるのは、本当にありがたいことです。
長くミラージュを愛してくださった皆さんへの感謝が伝わっていたら嬉しいです。

今年はコミカライズは睦月ムンク先生の『遺跡発掘師は笑わない ほうらいの海翡翠』が無事完結し、バトンタッチするかのように浜田先生の『炎の蜃気楼R』が始まりました。
遺跡発掘師~のほうはとにかく、発掘作業のあれこれから古い遺物から与那国島の地下洞窟まで。小説で書くのは簡単だけど、それを絵にするのはえらいことやで!という取材も含めて大変なお仕事だったと思います。繊細でドラマティックな表情をみせる無量たちの姿に小説を書く上での刺激を受けました。
ミラージュのほうは、20数年ぶりということで、引き受けてくださった浜田先生のご覚悟は並ならぬものがあったと思います。読者さんが感じることは予想ができる分、それでもやる、とおっしゃってくださったお気持ちが何よりもうれしいです。
おふたかたとも漫画家としてのタイプはまったくちがいますが、それぞれに素晴らしいお仕事をされて、原作者としてはこれ以上ないくらい幸福です。
睦月先生、浜田先生、大変お疲れ様でした。
そして、引き続きよろしくお願いします。
(→長くなりましたのでつづきます)

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