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新刊『遺跡発掘師は笑わない キリストの土偶』発売

  • 2023/11/26 05:54

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今月は新作のリサーチ月間ということで、調べ物や取材にいそしんでおりました。遅くなりましたが、新刊発売しました!

『遺跡発掘師は笑わない キリストの土偶』角川文庫
 装画 睦月ムンク先生

シリーズ第18弾は青森編。
師匠鍛冶の勉強会に参加するため、秋田県鹿角市にある「大湯環状列石」に赴いた無量たち。青森県三戸郡新郷村で縄文時代のストーンサークルが出土したと聞き、現地に赴いたところ、「赤い大型土偶」を発見。
それが二千年前に書かれたという古文書「戸来郷古神誌」に記された「きりすと土偶」ではないか、と騒ぎになり、無量は目の敵にしている父・藤枝教授とその謎に挑むことに。

今回は青森県の南部地方が舞台。
新郷村といえば「キリストの墓」! 観光名所で、以前から行ってみたかったところでした。そして下北半島の恐山。こちらは二度目でしたが、イタコの口寄せも体験でき、とても心揺さぶられる旅になりました。
縄文王国青森で見た様々な土偶も印象深く。
つくづくテーマは土地に埋もれていて、その土地に書かせてもらったと思える一編になったのではないかと思います。
一方で、犬猿の仲である無量親子の物語でもあったかと。
睦月先生の描かれたカバー初登場の藤枝がイメージぴったりで、震えました。笑
このシリーズは「考古学ミステリー」と銘打たれているのですが、どなたかのご感想で「郷土史ミステリー」と書かれていたのをお見かけして「まさにそれだな」と思いました。
郷土の歴史には同じものがひとつもない。いわゆる「日本史の教科書」にはのらない、郷土に眠る歴史を掘るのがこのシリーズの醍醐味だと思いながら書いているので、今回も愉しんでもらえたらうれしいです。

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