Diary

2014年09月の日記

【舞台版ミラージュ】現場にお邪魔してきました(その2)

  • 2014/09/04 22:57

九月になってから、すっかり秋めいてきましたね。
舞台ミラージュの開演まで、約二週間。もう二週間後には開演。
関係者の皆さんのツイートなど見て、緊張するのとドキドキするのと。
そんな中、稽古場のほうにお邪魔してきました。
顔合わせの時に一度、訪れていたので、稽古場訪問は二度目でした。
一度目はどんな方々が演じてくださるのだろう、と確かめにいく気持ちでしたが、二度目は稽古も本格的に始まっていて、顔合わせの時の和んだ雰囲気とはちょっと違って、適度な緊張感があり、良い雰囲気の稽古場だな、と思いました。
この日は殺陣をつけるとのことで、殺陣師の清水さんが皆さんに調伏シーンなどのアクションをつけておりました。
いやあ、しょっぱなからかっこいい。
皆さん、アクション経験豊富な方ばかりでしたので、そこは見事。
主演のひとり、景虎役の富田さんはかつてヒーロー役で活躍されていたこともあり、どの動きもびしっと決まって、観る者の目を惹く華がありました。
もうひとりの主演、直江役の荒牧さんは若々しいキレのよさと、やはり華やかさがあって、もっと長く見ていたいと思わせるものが。
色部役の笠原さんは長身のたくましいお体を生かしての殺陣がすごく迫力ありました。
マリー役の佃井さんは、それはもう!現役仮面ライダーの本領発揮で、ひたすら華麗でかつ美しいです。
そして殺陣衆の皆さんは、殺陣のプロとしていぶし銀のアクションで魅せてくださいました。
ひとつひとつの動きに理由や根拠があって、体力も気力も根気も集中力もいる、大変な作業だなと感じました。これは大変だ。
稽古中の皆さんは集中しつつも、和気藹々としていて、時折、笑いをとりにいく富田さんとか荒牧さんとかに、ちょっとほっこりしました。
(荒牧さんの「直ちゃんです!」は衝撃でした……)

その後、パンフレット用の鼎談で、演出の伊勢さんと辻プロデューサーとお話を。
演出の伊勢さんは、さすがといいますか、とてもクレバーな方だなと感じました。
役者さんやスタッフに「伝える」のが演出の仕事だけあって、整理された明晰な言葉を使っておられるのが印象的でした。
伊勢さんも辻プロデューサーも、原作に対して共感を抱くとともに、作品を大事にしてくださっているのがひしひし伝わり、ありがたいなと胸にしみ……。
鼎談の中でも言ってましたが、「正解」に留まるのではなく、それを超えて魅力的な舞台を創造していく姿勢をお二方から感じました。
本当にありがたいことです。
たぶんこれからますます芝居の練度も高まっていくのだろうなと思います。
キャストとスタッフ皆さんの、ご健康とご安全を祈りつつ、応援していきたいです。
皆さん、どうぞお楽しみに。

【舞台版ミラージュ】本日初日です。

  • 2014/09/17 06:36

舞台『炎の蜃気楼昭和編 夜啼鳥ブルース』、本日初日を迎えます。
最初に発表してから約半年。
あっというまに、この日が来てしまいました。
稽古が始まってから一ヶ月です。
なんだかんだで私も稽古場には何度も足を運ばせてもらって、最初の本読みから、着々と芝居ができあがっていく過程を克明にこの目で見てきました。
キャストやスタッフの方々からも、快く迎えていただいて、本当にありがたかったです。演出の伊勢さん、脚本の西永さんをはじめ、すばらしいメンバーが揃っておられるな、と行くたびに安堵感がましていきました。

この稽古期間中、キャストの皆さんは、貪欲に役作りに尽力しておられました。
どんどん緊密になっていく稽古を通して、その熱気が伝わってきました。
飲み会の席でも、自分の演じる役について熱く語る姿が印象に残りました。


原作者としては「作品を預ける」というのは、やはり覚悟がいるもので、胃が痛むような思いをすることもあります。
応援団に徹しておりましたが、のんきにきゃっきゃできたわけもなく、いろいろ考えて考えて考えて、神経を使う日々でもありました。
おかげさまでメンバーに恵まれました。皆さんが原作を大切にしてくださり、そこに表現されているものを読み取ろうと努力をしてくださって、ひとつの方向に向かって一緒に進むことができたと思います。

そして、いよいよ本日、初日の幕があきます。
9月23日まで。
全11公演。
東京・新宿御苑駅近くのシアターサンモールにて。

ありがたくも、もうチケットは完売しているそうですが、当日券も出るそうです。
私が観ることが出来たのは、稽古場での最終通し稽古までだったので、劇場に入ってから、どんなふうに仕上がっているかは、まだ未知の領域です。
スタッフの皆さんのお仕事ぶりを耳にして、劇場に足を踏み入れる瞬間が今から楽しみでなりません。
来られる皆さんには、是非、その瞬間を逃さないでほしいです。
新たに目撃するものひとつひとつを。
その時の気持ちを。
是非、研ぎ澄ましてキャッチしてください。

さて。私もそろそろ支度を始めたいと思います。
劇場でお待ちしております。

【舞台版ミラージュ】千秋楽&公式サイト開設10周年

  • 2014/09/24 13:42

そのようなわけで、もう24日になってしまいましたが、舞台『炎の蜃気楼昭和編 夜啼鳥ブルース』大盛況のうちに全公演、無事終了いたしました。
観に来てくださった皆さん、ありがとうございました!
本当にすばらしい舞台でした。
大変熱量が高く、一回また一回と公演を重ねるにつれて、ぐんぐん進化し、深化していく、まるで生き物みたいな目の離せない舞台でした。
私も、ご存じの通り『赤の神紋』を書くほどには舞台というものに思い入れのある人間ですので、感慨はひとしおなのですが、まさか自分の作品でこんなにすばらしい舞台を観られるなんて、想像もしていなかったので、その感動たるや……。(結局、8回通いました)
今はもう深く心に焼きついております。
舞台が終わったら舞台ロスになるよ、なんて周りの友人に言われていたんですが、感動のほうが大きすぎて、今はじっくり噛みしめて、ひたるのみです。
千秋楽は最高潮に盛り上がりました。まさに集大成だったと思います。
「ついにここまで到達してしまいましたか」と思える瞬間がいくつも。
主演の富田翔さんと荒牧慶彦さんをはじめとするキャストの皆さんの熱演に、観客の皆様が酔っているのが、びしびし伝わってきました。
カーテンコールのサプライズで、私の誕生日を祝ってもらったりして、さしもの私も感極まってしまったのですが、すばらしい舞台とアツイ観客の皆様……。最高の誕生祝いをいただきました。
鳴り止まない拍手と、会場中が一体になったスタンディング・オベーションが目に焼き付いて離れません。
一生忘れない誕生日となりました。感謝の言葉しかありません。

公演中の様子は、Twitterのほうで逐一つぶやいたり、キャスト&スタッフの皆さんのRTをしたりしたおかげで、いいかんじに日記のようになっていると思うので、どうぞそちらを観てやってください。
舞台ミラージュの件は、また後日あらためて振り返り、日記にもじっくり書かせてもらいますね。楽屋話・裏話的なことも、たくさんあるので。
スタッフ&キャストの皆様、関係者の皆様、そして観に来てくださった観客の皆様!
心より御礼申し上げます。

そして、実は昨日は公式サイト開設十周年でした。
……なのに、なんの準備もできていないどころか、すっかり、見事に、失念していたというていたらく。本当に申し訳ありません!
十周年では必ず感謝のSSを書くと去年宣言したはずだったのに、私としたことが!!
この埋め合わせはなんらかの形でしたいと思います……。
楽しみにされていた方、本当にすみませんでした。

あらためて、こちらのサイトも無事十周年を迎えることができました。
いつも通ってくださる皆さんのおかげで、運営できております。
皆さんから息の長い応援をいただいていたおかげで、今回のような、夢のような舞台化も、実現できました。本当にすごいことだと思います。
また今回の舞台化は、そんな皆様へのご恩返しにもなれたかなとも思っております。
小説家としては、まだまだ課題もたくさん抱え、日々精進するばかりですが、皆さんに楽しんでもらえる作品を目指して、これからも粛々と書き続けていこうと思います。
今後とも、桑原水菜の作品を何卒よろしくお願い申し上げます。

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