『遺跡発掘師は笑わない 隼人の金冠』発売
- 2026/07/26 06:14
いよいよ本格的な猛暑に突入しましたが、皆さん、いかがお過ごしでしょうか。どうぞ熱中症に気をつけてくれぐれもお健やかに。
さて新刊発売しました!
『遺跡発掘師は笑わない 隼人の金冠』角川文庫
(装画 睦月ムンク先生)
遺跡発掘師シリーズ第22弾の舞台は、鹿児島県。
大隅半島の付け根にある霧島市を掘ります!
【あらすじ】
萌絵の同級生・桜間涼磨の紹介で、霧島市にあるとある家の庭を調査することになった無量とミゲル。その家は「お戌さま」と呼ばれる不思議な岩偶(石人形)を祀る家だった。庭から出土したのは、なんと箱入りの蛇行剣。そこには「天璋院篤姫」の文字が。
鹿児島といえば、桜島。
幸い取材中は灰の洗礼を受けることはなかったのですが、大変な時は飛行機も欠航するほどだと聞き、ドキドキ。さすが県庁所在地の目と鼻の先に活動中の火山があるだけあるなと。
今回は、薩摩藩の藩政時代エピソードから奈良時代をつなぐ遺物の謎を解きます。
南九州ならではの風習や古代隼人にまつわる逸話。
どういう切り口から物語をつむぐかが毎回悩みどころで、一度目の取材でなんとか「これかな」と方向性をつかんでから筆をとります。事前に題材が決まっている時とそうでない時があるので(今回は後者)取材も必死です(これが決まらないと始まらない)。
あまたある選択肢から絞り込んでいく作業がまた…。
今回もよく歩きました。
公共交通機関がメインなのですが、どこも鉄道やバスの便が年々減りつつある昨今、地元のタクシー運転手さんに親切にしてもらったり(ネタをもらったり)桜島で客船ツアーの団体と鉢合わせて通勤ラッシュ並みのバスに押し込められたり、雨の無人駅から隠れ洞穴まで歩いた時の物寂しいけど旅情にあふれた景色とか、印象深い取材旅行でした。
物語はついに無量が忍の秘密を知ったところから始まります。
ソンジュと忍と無量、三人の関係の変化にもどうぞご注目ください。
そして高知編のリョーマも久々に登場。
萌絵をはさんで三角関係? のはずが横からミゲルも加わって。
登場人物たちの成長や変化を追えるのは、長く続くシリーズならではなので、ぜひそのあたりも味わってもらえたら、と思います。
実は九州が舞台になるのは、長崎編、元寇編、大分編ときて、これで四度目!
今回の話では鹿児島県人、長崎県人、高知県人、宮崎県人が出てくるので方言の書き分けにたまに混乱しました。方言チェックに協力してくださった方々、ありがとうございました。
いつものように地元のおいしいものも書けてよかったです。鶏飯とあくまきと山形屋の焼きそばが忘れられません。おすすめします。
装画担当の睦月ムンク先生、今回もありがとうございました。
気になるのはばばんといるネズミ人間?? こちらの謎もお楽しみに。
というわけで、鹿児島の郷土史ミステリ、楽しんでもらえるとうれしいです。お手にとってみてくださいね。

