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新刊『遺跡発掘師は笑わない 土に埋もれた星は』発売

  • 2025/12/28 12:10

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年末年始も押し迫ってきまして、本格的な寒さとなりました。
皆さんどうぞ温かくしてお過ごしください。

そして今年最後の新刊が出来ました。
『遺跡発掘師は笑わない 土に埋もれた星は』角川文庫
(装画 睦月ムンク先生)

無量たちが桜を背景に勢揃い。笑わなかった無量が初めてカバーで「笑った」!
と嬉しくなりました。刊行はクリスマスですが、季節先取り、気持ちも明るくなる素敵なカバーイラストです。睦月先生ありがとう!
好評の短編集、第三弾です。
番外編が四作、春夏秋冬のエピソードをそろえました。
春夏秋冬の順番で掲載しているのですが、時系列的には「火炎土器に呼ばれて」(冬のエピソード)から始まります。忍がいるので「去年の冬」です。
(書いた順番は作品の並び通り)
江戸時代の村歌舞伎を復元する話や、インドの富豪の息子とスキー教室や新選組のふるさと日野での発掘、炎天下での地獄の発掘……等。
ちょっと「火炎土器」「火焔土器」「火焔型土器」の書き分けには手こずりましたが、本編ではなかなか書けないコミカルなエピソードが出せるのも短編集ならでは。
私にとって短編集は「ご褒美」のようなものなので、いつも楽しんで書いてしますし、今回はミゲルとさくらが加わった後なので、ふたりがそれぞれ主人公のお話も書けたのもよかった。
本編はガッツリ歴史うんちくがありますが、短編集のほうはそこまでガッツリではないので、初めて読む方にもおすすめします。

そして今回の目玉は、巻末図録。
その名も「西原無量のレリック・ファイル」!
ここにきて単行本の時の旧題が使えるとは!!笑
まさにその名の通り、出土遺物の図録です。担当yさんが手がけた入魂の企画です。今まで登場した遺物をイラスト付きで紹介。
遺物の特徴や出土した背景などのデータがぎゅっと詰まってます。
イラストを手がけたのは大島弓枝先生です。とても温かみのある風合いが素敵で、眺めていると遺物たちに愛着も湧いてきます。頭の中のイメージだけだった遺物の姿を、こんなふうに目の当たりにすることができるとは!
改めて20巻分の道のりを振り返り、無量と一緒にこんなにたくさん発掘してたんだなあ、と感慨深くなりました。
このシリーズは巻を重ねるほど、時代と地域という縦糸と横糸が紡がれて大きなタペストリーのようになる、と思いながら書いてきましたが、
こういう形でダイジェストできる企画は本当にありがたく。
担当yさんの情熱に感謝!
とても読み応えがあるので、読んで振り返ってみてください。
(私もコメント入れてます)
年末年始のお楽しみに、ぜひお手にとっていただけると嬉しいです。

というわけで、さっそく次巻にも取りかかっております。
シリーズもクライマックスに向けて進行中。
次の舞台はどこになるのか、ぜひ楽しみにしていてください。

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