2017年をふりかえって その1
- 2017/12/30 22:16
そのようなわけで、今年もあと一日。
ざっとになりますが、一年を振り返っておこうと思います。
今年刊行されたのは、
5月 『遺跡発掘師は笑わない 元寇船の眠る海』(角川文庫)
7月 『遺跡発掘師は笑わない 元寇船の紡ぐ夢』(角川文庫)
8月 『炎の蜃気楼 昭和編 涅槃月ブルース』(集英社コバルト文庫)
9月 『アベル ~サタンに造られし魂~』(リブレ)
12月 『炎の蜃気楼 昭和編 散華行ブルース』(集英社コバルト文庫)
以上5冊でした。
ほぼ去年と同じくミラージュと遺跡発掘師の2シリーズの新作と、リブレさんから一本。
遺跡発掘師シリーズは、北九州・元寇編。
水中発掘という題材は、非常に興味深いものでした。
(松浦市教育委員会の内野様、ご協力ありがとうございました)
大陸との玄関口である北九州の歴史はエキサイティング。鷹島や唐津、福岡にも何度か足を運びました。歴史+海洋冒険小説的な色合いも出せたのではないかと。
手応えのある前後編でした。
「アベル」は第一話を書いたのが3、4年前でしたが、担当さんと「臆面も無く我々世代の中二感全開でいきましょう!」という目標のもと、執筆した作品でした。往年の怪奇ファンタジーの味わいを描くのが楽しかったです。
ミラージュ昭和編。はついにクライマックス。
阿蘇に舞台を移してからは書くのも苦行なエピソードの連続でしたが、執筆メンタルも鍛えられましたし、このエピソードだったからこそ、最後まで緊張感を保ち続けることができたのではないかと思います。
今年一番の大きな目標は、ミラージュを環結させること、でしたので、いま読者の皆さんからの反応を受けて、私自身も大きな仕事をやり終えたという気持ちでいっぱいです。
ここにたどり着けたことで、過去編を書いて本当によかった、と心から思えました。
そしてミラージュは本編の40巻で終わらないでよかった。
この昭和編の最終巻が、ゴールでよかった、と。
スタートがゴールであったことが、きっといちばんよい形だったのだと思います。
新刊帯についてる小冊子のプレゼント、ぜひ応募してください。そこでもう少し語れるかなと思います。
そして、メディアミックスでは、
2月 『遺跡発掘師は笑わない ほうらいの海翡翠1』作画 睦月ムンク先生
(ビーズログ・コミック)
が発売されました。睦月先生の手によって描かれるコミック版無量!
ついにコミックスにまとまり、感無量!
丁寧な作画とわかりやすいビジュアルで、無量の世界が一気に広がりました。
連載はその後も着々と進み、来年には2巻も発売できるかと。
楽しみです。よろしくお願いします!