Diary

心の宝箱

  • 2010/04/14 23:25

「ファントム無頼」の話題が出ましたが、いまだに飛行機に乗るたび「伊達機長だといいなあ…」と思いながら、機長挨拶をどきどき待ちます。コ・パイが高田さんだと、なおいいなあ…と妄想します。
いまは戦闘機でファントムというと懐かしいですが、複座ならではドラマがあったなあと思います。
パートナーシップっていいですよね。
十代の頃、男同士のパートナーシップを学んだのが史村翔先生&新谷かおる先生の「ファントム無頼」なら、女同士のパートナーシップを学んだのは市東亮子先生の「やじきた学園道中記」でした。
やじさんときたさんが、とにかく格好よくて、アクションシーンのダイナミックな描写とか、めちゃめちゃしびれました。少女漫画でコレやるのか!?と。やじさんがスカート翻して太股ばーんとさらけ出して豪快な蹴りをお見舞いするとか、きたさんが拳で大の男を吹っ飛ばすとか、心の底からしびれました。私がアクションを書ける作家になりたいと思ったのは、たぶん、やじきたの影響が大きいのではないかと思います。

と何やらアラフォー世代な話題ですみません。
年齢を重ねるごとに、宝物が増えていくのは嬉しいことです。自分が本当に好きで惚れ込んだ作品は、いつ読み返しても「好き」であり続けますし、再発見があります。
若い頃は新しいものをひたすら追うのが楽しかったけれど、今は古い作品を何度も読んで浸ることができる楽しみを得たような気がします。
それを読んだ自分が作品を残し、その作品を読んだ人がまた新しい作品を残し……こうやって精神の遺伝子というのは引き継がれていくんだろうな、と。
物語作りの難しさは、年を追うごとに痛感します。教科書はありませんし、私の場合はどこかで習ったわけでもないですので、ひたすら自分が読んできた作品から学び、試行錯誤を繰り返します。成功することもありますし、失敗することもあります。そして終わりがありません。
みずみずしい感性という意味では、新しい人には敵いませんが、多少の経験則を身につけました。その経験則が新しい人に対して必ずしも当てはまるとは限りませんが、それがその人の成長に役立つ場面があるのなら、助言をすることもためらわないようにしよう、と最近は思います。そんな気持ちで選考委員を引き受けております。

そして、今日も試行錯誤は続きます。
さて、仕事に戻ろうか。

ページ移動