上映イベントありがとうございました。&最終回
- 2024/10/04 21:00
9月21、22日に開催されました舞台『炎の蜃気楼 昭和編』上映イベントにご来場いただきました皆さん、ありがとうございました。
2日間で全5作を一挙上映、というなかなかハードなスケジュールで「腰とお尻、大丈夫かしら」とちょっと戦々兢々でしたが、蓋を開けてみれば、あっというま。映画館のふかふかの椅子だったおかげもありますが、多少のお尻の痛さなど吹っ飛ぶ没入感。
私も全5作を通しで観たのは初めてで、舞台「炎の蜃気楼 昭和編」シリーズの全貌が見えた気がしました。
スクリーンでの上映は大画面ならではの迫力があり、音響も素晴らしく、生の舞台を再現するような音圧を体いっぱいに浴び、想像以上の体験でした。
舞台ですと遠くの席では観るのが難しいキャストさんの繊細な表情も、大画面で堪能できるのは映画館の強み。
蘭丸役の林修司さんも「ミラステ(のBlu-ray)は劇場上映向きですね」と仰ってましたが、ほんとうにその通りだと思いました。
久しぶりに集結したキャストの皆さん、トークの内容も懐かしく楽しく、夢のような時間を過ごすことができました。
私も登壇させていただきましたが、散華行を観た後で感極まってしまって、情緒がしっちゃかめっちゃかだったこともあり、よろよろして不作法もあったかと存じます(失礼しました)。
客席の皆さんが目をきらきらさせて耳を傾けてくださっていたのがうれしく。
五作一挙に観たからこそ発見できたことも。
改めて舞台のスタッフやキャストさんは「炎の蜃気楼 昭和編」という同じひとつの世界で(しかも同時進行で)一緒に格闘してくれた仲間であり、その存在は、当時の私にとってどれだけ頼もしかったことか。
大勢の方が、それぞれの立場でプロとして自分の役目を果たすために全力で向き合っているのをひしひしと感じて、自分もプロの作家として持てる限りをつぎ込もうと思い、その一念で「昭和編」という苦しくも険しい最後の山を登り切れたのだと。
それを応援してくださった皆さんも最後まで走ってくれた戦友です。
そんなことを思い出させてくれた上映会、企画してくれたトライフルさんには心から「ありがとう」を捧げたいと思います。
あの二日間で感じたことを書き連ねたら、ここには全然収まらないのですが、環結まで書き続けてきて本当によかった。心からそう思いました。
文才に溢れたわけでもない私のような作家でも、作品と限りなく真摯に向き合ってきたことだけは胸を張れますし、その積み重ねの果てに抱えきれないほどの高揚感と幸福感をいただけて、当時の自分が報われたような思いがしました。
私はひとりじゃなかった。
「炎の蜃気楼」という作品にかかわってきたたくさんの方々がいてくれた。
本当に感謝しかありません。
そして本編のコミカライズ『炎の蜃気楼R』が最終回を迎えます。
浜田翔子先生、四年間40回にわたる連載、大変お疲れ様でした。
原作2~4巻といえば、私もデビューしたてでストーリーテラーとしてもまだまだ未熟だった頃に書いた作品。漫画化するにはさぞご苦労も多かったことと存じます。心身へのご負担も。
レギュラーメンバーにくわえ、仙台編では政宗たちや敵役たちがとにかく魅力的で毎回心躍りました。呪法合戦の壮大さにも! 仙台編ってこんなに面白かったんだ、と!
23年ぶりにコミカライズの続きが読めたのは望外の喜びでした。実現してくださったこと、感謝にたえません。
言わずもがなですが、浜田先生は長きにわたる私の大切な戦友です。
熱い闘いを本当にありがとうございました。
最終刊10巻は12月16日に発売予定です。ぜひ!