Diary

2012年の日記

サイト開設8周年のご挨拶

  • 2012/09/23 06:47

桑原水菜公式サイト「Mizuna.info」もおかげさまで本日開設8周年を迎えました。
これもいつも見に来てくださる皆様のおかげです。本当にありがとうございます。
本当ならば記念プチノベルなどを書きたかったのですが、いかんせん、ただいまケツカッチンのシュラバ中でして、今年もちょっと書くことができませんでした。楽しみにしていた方がおられましたら、申し訳ありません。

振り返ると、この一年は、現代物、SF、時代物、BL……と何やら節操なく書いてるように見える私ですが、節操がないつもりでは決してなく、お仕事を受けた順に真面目に書いていたら、こうなっていたというものでして。
編集者の方の注文に応じて自在に「それでしたら、こういうものが書けますよ」と提示できるのも作家の仕事だと思いますので、いまは自分で自分に先入観をもったり枠にはめたりすることなく、いただいたご注文に応えることでキャパシティを拡げていければ、と。
とはいえ、書いているうちに自分の目指したいところも自ずとクリアになっていくと思います。(シリーズ物でなく完全な)一冊完結のがっつりしたやつにも挑戦したいので、そのためにも日々アンテナを張り、ますます見聞も拡げたいところです。このトシになって思うのですが、何をするにせよ、土台が一番大事です。

当面は、新作やシリーズ物の続編を織り交ぜながら、書いていく感じになると思います。
以前のような「シリーズ物だけで冊数ふた桁」みたいな形ではなくなっていくと思いますが、その分、一冊一冊のぎゅっと感をあげていければと。
そのためには十分な準備期間も必要なので、ますますぼーっとしてはいられません。日々充実を目指したいです。…といいつつ、ぼーとしちゃいますが;;

読者の皆様と一緒に年齢を重ねていけるのは嬉しいことです。
年齢を重ねれば、社会での立場や役割も若い頃とは全く違ってきますし、考え方や感じ方も変わっていきます。小説などの創作物に求めるものも違ってくるのではないでしょうか。
そういうものに自分の書くものがお応えできるかどうかは、わかりませんが、ずっと読んできてくださった方にも、お久しぶりの方にも「あ、桑原さんだ」と思ってホッとしてもらえるような存在であれれば、と思います。
そして新しい読者の方とも(積極的に)出会っていきたいです。
この一年も、よろしくお願い致します。

※ツイッター(@mizunakuwabara)もやっております。よろしければ是非。

10月になりましたね

  • 2012/10/06 19:24

朝夕だいぶ涼しくなってきましたが、いかがお過ごしですか。
それでも昼間はまだ暑いですね…。10月入っても普通に半袖を着ているというのは、やっぱり今までと違う感じがします。

さて先月出ました新刊ですが、『箱根たんでむ』。
今までとはちょっと雰囲気が違って驚かれた方もいると思います。ゼンワビのイキのよさ(というか若さ)につられて楽しく書けました。仲が悪いと思っているのは本人たちだけで、周りからみると、喧嘩するほど仲がいいってやつだと思います。
時代小説らしく読みやすさを意識しました。肩の力の抜き方もだんだんわかってきたかと。(全然関係ありませんが、先日武田鉄矢さんが肩の力を抜くことの大切さを語ってて、すごく共感…というか勉強になりました。役者もそうですが物書きも、何者にでもなれる自由さというのは肩に力が入りすぎてると得られないという)
箱根の駕籠かきが主人公なので、箱根方面にも取材に何度か行きました。旧街道は初めてまともに歩きましたが、芦ノ湖まで歩くと達成感があっていいですね。大変だったけど、ウォーキングハイ的な感じも味わえました。また歩きたいです。
箱根は子供の頃から何度も行った土地ですが、江戸時代の旅人目線から見た箱根は新鮮で、大変興味深かったですし、ますます愛着が湧きました。
あともう一冊分くらいはネタがございますので、来年あたり続編が書けたらいいな、と思っております。
そういえば、私の本はあとがきしか読まない母が、珍しく中を読んだらしく「なんだか面白い」と気に入ってくれました。同世代のお知り合いにも配っておりました。そんな感じで幅広く読んでいただける一冊だと思います(…たぶん…)。是非、ご家族でどうぞ。

かたや『黒薔薇ミズナのBL講座』は決してご家族には見せない方向で…(笑)
U40(アンダーフォーティ)にはわからなそうなネタ満載ですみません。同世代の方にはニヤッとしてもらえると幸いです。そういえば、こちらは友達のO.K先生が読んでくださったそうで「うぎゃー!」でした(泣笑) でも楽しんでもらえたようなので(というか「桑原さんがいつも言ってるのとあんまかわんない」そうで…いやいや、いつもは言ってませんて。たまにです。たぶん)よかったです。ありがとうございます。すみません…エロ人間で。

話は変わりまして、現在発売中の雑誌Cobalt11月号で全サドラマCDの応募があります。「炎の蜃気楼」で参加してます。2号連続です。脚本は私が書きました。今月号のはほぼ書き下ろし脚本、次号は完全書き下ろし脚本です。よろしければ是非!

というわけで、今月は仕事が超多忙になり、あんまり更新できないと思います。また何かありましたら浮上しますね。

お久しぶりです。

  • 2012/11/14 15:32

丸一ヶ月以上、更新がなくてすみませんでした。
なんとか年内発表分の作業が一山越えまして、やっと浮上できました。新刊もなんとか無事に出そうですので、あらためてお知らせします。

11月30日 『炎の蜃気楼邂逅編 真皓き残響 蘭陵魔王』発売(集英社)
12月1日  『雑誌Cobalt1月号』(集英社)発売
       「炎の蜃気楼幕末編 獅子吼える ~決戦前夜」掲載
       浜田翔子先生の「炎の蜃気楼」コミカライズ企画
       描き下ろしカレンダー(ほたか乱先生)&全サドラマCD第2弾

と、盛りだくさんとなっております。
どうぞお楽しみに!
浜田先生のコミカライズはどこをやるかは、見てのお楽しみということで! 一足先に拝見させていただきましたが、大変素敵で大変おいしい仕上がりとなっておられました。浜田先生のミラージュの漫画はもしかしてセリエ以来でしょうか…。色んな意味で胸いっぱいになること請け合いなので、是非ともお見逃しなく!
そして文庫のほうも邂逅編、框編クライマックスです。ちょっと衝撃的な内容になってますが、是非読んでやってください。ほたか先生のカバーがこれまたとても素敵です。
幕末編も予想以上に幕末スターが絡んでくる話になったので、こちらもお楽しみに。

というわけで、年内にもう一本、発売予定がございます。
こちらはまたあらためてお知らせします。
年内発表分の作業は(だいたい)終わったのですが、〆切は相変わらずありまして…。またしばらく潜るかと思います。
近況。帯状疱疹をやってしまいました。年末にかけて皆さんお忙しくなるかと思いますが、どうぞくれぐれもお気をつけて。

晩秋の碓氷峠

  • 2012/11/26 00:34

ファイル 841-1.jpg

こんにちは。気を抜くと、また一ヶ月更新がなくなりそうでしたので久しぶりに旅の写メなど載せたいと思います。
旧中山道の碓氷峠です。見晴台からの眺めです。
関東平野の端っこと裏妙義の山並みが見下ろさせて、とても気持ちのよいところでした。
峠には熊野神社があるのですが、国境に信濃(長野県)側と上野(群馬県)側それぞれ「熊野神社」があるという、風変わりなお社で、お互い切磋琢磨している感じがなかなかに興味深かったです。ちょうどここが分水嶺で、信濃側に降った雨は日本海に、上野側に降った雨は太平洋に流れるんだそうです。
頭の中がずっと言葉と文章だけで占められていたので、この眺めにとても癒されました。
言葉のいらない世界です。

おかげさまで帯状疱疹はほぼ治りまして(あとはビタミン剤を呑むだけとなり)痛みも残らずに済みました。友人に聞いたところ、前兆が出たらすぐ医者に行けば注射を打ってもらえて早く治せるらしいので、今度からそうしたいと思います。(私の症状は腰に出たんですが、皮膚が痛むのか内臓が痛むのかわからず、出遅れました…。あ、皆さんも皮膚のひりひり感などがでたら帯状疱疹を疑ってみてください)
今回はさすがに体から怒られたようで反省しました。トシも考えて、スケジュール管理と体調管理は表裏一体とみなし、無理はしないようにします。とはいえ原稿執筆はなかなか予定通りに進まないこともあるので、そういうイレギュラーも考慮にいれつつ。

年末の新刊は、もうそろそろ出版社のほうから告知されてるかと思いますが、また改めて近々更新に来ます。
まずは月末の邂逅編、よろしくお願いします。(ほたか先生のカバーがとても素敵です)

新刊のお知らせ。&雑誌Cobalt1月号

  • 2012/12/01 06:30

ファイル 845-1.jpg

新刊『炎の蜃気楼邂逅編 真皓き残響 蘭陵魔王』(集英社コバルト文庫)発売しました。
さて15年続きました邂逅編もクライマックス。框一族との闘いについにピリオドが……。絶対不利な死闘の中、景虎がとうとう猩々の手に掛かって息絶えてしまいます。
しかし使命を果たすまでは死ぬことも許されない景虎は…。

邂逅編は景虎たちの始まりを描く物語です。当初は最初の換生エピソードのみを書くことが目的だったのですが、ご好評得て、思いのほか長く続くことになりました。そして私の中では「ここまで」と決めていたところまで無事辿り着くことになり、肩の荷が下りました。残りあと一冊。
景虎たちの関係性の基盤が作られた時代を書けて本当によかったです。ここからまた本編を読んでいただけると、感慨深いものがあるかと。
ほたか先生のイラストも、ますます素敵なので、是非!

そして雑誌Cobalt1月号もミラージュが盛りだくさんです。
なんといっても浜田翔子先生の描かれたミラージュ本編時代の漫画は目玉ですので、ぜひ! 内容はみてのお楽しみです。
それから「炎の蜃気楼 幕末編 獅子吼える」も掲載しております。池田屋事件を経て急速に高まる不穏な気配の中、景虎たちは吉田稔麿の怨霊を追って、長州の陣に潜入します。思いのほか、幕末の有名人が出てくる話になりましたので、こちらもよろしくです。
付録のカレンダーにはほたか乱先生の邂逅編イラストもございます。
全サドラマCDの応募もございます。書き下ろし脚本は、実はまだ本編でもまともに書いてはいなかった昭和三十年代の景虎と直江。
はい。三十年前のエピソードです。こちらもよろしくです。

無量の続編が出ます

  • 2012/12/05 03:53

邂逅編の新刊が出たばかりですが、年末の新刊のお知らせです。
角川書店より単行本が発売されます。

12月25日発売
『出雲王のみささぎ 西原無量のレリック・ファイル』

一年ぶりに無量の続編が出ることになりました。
島根県出雲市の発掘調査に派遣された無量は、またしても事件にまきこまれてしまいます。
出雲といえば、考古学的にも歴史的にも本当に盛りだくさんな土地です。取材にも何度か行きましたが、行くたびに発見がありました。今回はページ数も増えて、さらに読み応えのあるものになったかと思います。
装画は前回と同じく睦月ムンク先生です。ちょっぴり大人になった無量が目印。裏表紙初登場の萌絵がとっても可愛いのです。
是非お手にとってみてくださいね。

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