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チーム15歳の社会科見学

チーム15歳の社会科見学1

  • 2008/11/04 00:09

嘉手納奏
「榛原憂月さん(演出家)の仕事現場を見学してきました。
 榛原さんの稽古場は白金台にあります。そんな地価の高そうなとこに稽古場もつなんて(※)演出家ってよっぽど儲かるんだなー…とびっくりしました。内海と山瀬もぽかーんです。
 さっそくお邪魔してみたら、稽古の真っ最中。小さい体育館みたいなとこで俳優さんは皆ジャージ姿です。このまま体操とか卓球とかできそうです。そんなギャップのある格好で役になりきれてるから不思議です。
 演出家の榛原さんは、黒いハイネックに黒いパンツです。夏もそうなんだとか。冷房がきついからかな。
 榛原さんは、俳優の皆さんに物凄い罵声を浴びせます。「駄目出し」というんだそうです。「おまえはしなびたトカゲか!」とか、ちょっとオレ的には「え、どのへんがトカゲだった?」みたいなことも言います。演出家の突拍子もない言いようを理解するのも、役者の仕事なんだな。
 エロいことも堂々と言います。●●野郎とか●●●しろ、とか伏せ字になるので書けません。引率のアイザックさんは真っ赤になってしまって「カナデには早いヨ」とオレの耳を塞いでましたが、明らかに興奮してました。山瀬は萌えてました。
 その後、演出を変更するとかで、プロデューサーの渡辺さんと打ち合わせしてました。渡辺さんは目を剥いて、
「そんな予算組めるか!!」
涙目になってます。榛原さんは「なんとかしろ」の一点張りです。
さすがに可哀想になりました。
プロデューサーって大変だな…。
 演出家の仕事はサドッ気満点です。ちょっとやってみたいかも。
 何かが目覚めそうになった一日でした」

※いまだに神紋の七不思議です。

チーム15歳の社会科見学2

  • 2008/11/05 02:30

カナデ
「今日は連城響生さん(小説家)の仕事場を見学させてもらいました。
 仕事場は自宅です。間取りは2LDK、マンションの10階です。場所は広尾。これまた地価が高そうな…(以下略)
 連城さんの書斎は壁いっぱい本棚になっていて、本がいっぱい。さすが小説家です。緒方家の本棚は、ひとみ叔母さんたちが集めたコミックスでぎっしりですが(あ、オレがキン肉●ン知ってるのは努おじさんが集めてたからです。しかも愛蔵版で)連城さんちの本棚にマンガは見あたりません。小説家ってマンガはあまり読まないんだな。(※)
 マンガの代わりに、榛原さんのコーナーがあったので「ファンなんですか」って聞いたら「ファンなんかじゃない」と即座に言われました。ファンでもないのにコーナーがあるのは変なので「なら榛原さんはあなたにとって何ですか」と聞いたら、内海に「余計なこと聞くんじゃない」って拳骨くらったけど、苦悩してる連城さんは可愛かったです。
 仕事の道具はパソコンです。日がな一日パソコンに向かって、下手すると一週間、外にも出ないなんて、ずいぶん不健康な職業だなと思いました。足腰弱りませんかと聞いたら、水泳で鍛えてるんだそうです。どうりで着装させたら似合いそうな体つきです。
 アイザックさんがなぜか連城さんをライバル視してるのが不思議でした。
 連城さんは猫を飼ってます。黒猫のメスです。ほたるといいます。連城さんと同居できる猫を山瀬はうらやましがってました。そういえば洗面所に歯ブラシが二本合ったけど、あれ、ほたるのじゃないよね。
 最後にみんなで連城さんのお誕生日を祝ってケーキを食べました。プレゼントは榛原さんのビデオ・レターです。連城さんは凍り付いてました。顔のこわばりっぷりも微笑ましかったです。
 小説家ってナイーブなんだな」

 ※そんなことありません。 

チーム15歳の社会科見学3

  • 2008/11/07 01:30

カナデ
「今日は、山瀬のたっての希望で、大神尋孝さん(カメラマン)の仕事現場を見学しました。
 演劇雑誌の表紙の撮影をしていました。
 モデルさんは舞台俳優の葛川蛍さんと来宮ワタルくんです。
 スタジオの真ん中で、ふたり並んで撮られてると、まるでアイドルユニットみたいです。
 山瀬の鼻息はスタジオ中に響きそうな勢いでした。てっきりキモカワ好きでブサカワ好きなんだと思ってたけど…。人間にはまともに(イケメンに)反応すると知って、コクられた身としてはホッとしました。(←実はずっと複雑な気分で…。え、オレ彦三郎やバラムといっしょ??みたいな)
『内海と嘉手納とは大違いだね』
 なんて言ったから、内海がムッとして、
『俺らだって負けてねーし。ユニット組めるし。な、嘉手納』
 と肩を叩かれましたが、オレたちが表紙を飾れるのは、せいぜい町内会の会報くらいだと思います。
 デジカメなので撮った写真はパソコンですぐに確認できます。大神さんのこだわりはスゴイです。一目見てその人の顔から一番凛々しい角度や色っぽい角度がわかっちゃうんだそうです。
 『オレたちの中で被写体にするなら、一番誰を撮ってみたいですか』と訊いたら、アイザックさんだと答えました。これにはびっくりです。大神さんは海外で有名なファッションモデルなんかも撮ってるそうで、アイザックさんはすっかりその気になってしまい、大変でした。
 おみやげにサイン入りのポラロイド写真をもらいました。本になるのが楽しみだな。
 帰ってきてから、アイザックさんは鏡の前から離れません。お風呂上がりもモデル気分でポーズをとりまくる始末です。アイザックさんには、ご近所写真愛好家の撮影会が身の丈にあってると思います」  

チーム15歳の社会科見学4

  • 2008/11/09 01:28

カナデ
「中宮寺桜さん(雑誌編集者)の仕事現場を見学してきました。
 今日はアイザックさんが緊急指令で本部に呼び戻されちゃったので、代わりにアランさんが引率です。
 見学は午後からなので、とりあえずお昼ごはんを食べさせてくれるというので、デパートのレストラン街に行きました。『何でも食わせてやる』と言われたので、オレと山瀬と内海は大興奮してしまって、あっちの店へウロウロこっちの店へウロウロしていたら『おまえらは鵜か!』と怒られました。その後もアランさんは鵜飼い状態でした(結局ウナギを食べました)。
 『騒』編集部は大体午後から人が集まり始めます。毎日午後から出勤なんて贅沢な! じゃなくて、深夜から未明にかけてまでお仕事をするからなんだそうです。
 桜さんは電話を握るたび態度が変わります。印刷所に平身低頭謝っていたかと思うと、次の電話では仁王立ちになりながら『連城あんたどういうつもり!?』と烈しく原稿催促しています。
 編集会議の後はライターさんとの打ち合わせ、レイアウトチェック…、見てるだけでめまぐるしくて質問する隙もありません。桜さんの机の上にはユン●ルの空き瓶が並んでます。癒しグッズと称して机にはアルパカの写真が並んでます。編集部には何でもあるそうですが、寝袋からモデルガンからKGBの制服まで。何でもござれな光景はド●キホーテみたいです。
 アランさんはロイ●ー通信に知り合いがいるそうですが、ここまでひどくはないそうです。『騒』はオタネタも扱うので、美少女フィギュアや萌ポスターも貼ってあり、もはやカオスです。
 桜さんは大変美人ですが、『今一番したいことは何ですか』と聞いたら『お風呂に入りたい…』と言われました。
 過酷な大人の現場を垣間見た気がした一日でした」

チーム15歳の社会科見学(番外編)

  • 2008/11/12 23:36

カナデ
「夜中にテレビを見ていたら、日本のアニソン大好きな外国のパンクバンドの人たちをやってました。ドラ●もんや、ぽに●のテーマソングを絶叫調で熱唱するパンクのガイジンさんを見て、素でアイザックさんが思い浮かびました。アイザックさん、早く帰ってこないかな……。
 今日の社会科見学は、ケヴァンが引率です。
 しかも大変危険な社会科見学だというので、ドキドキです。
 見学するのは、ルドルフさん(情報部員)の仕事現場です。
 標的から重要情報を得るというので、こっそり覗きにいきました。場所は高すぎず安すぎずくらいのレストランです。ルドルフさんは連れの人と和やかにお食事中です。周りには普通にお客さんがいっぱいいて賑やかです。もう始まっていると聞いて驚きました。ケヴァンによると「客は全部仕込みの人間」なんだとか。ええ!これ全部NECONの人なんですか!?
 て声をあげそうになったので、ケヴァンに口を押さえられました。死にたいのかと怒られました。見学も命がけです。
 店貸切なんだとか。知らないのは連れの人(標的)だけです。
 ルドルフさんは普通に談笑していますが、時々周りに合図を出します。目配せだったり、オーダーするお酒が暗号代わりなんだとか。もちろん相手の好みは全部前もって調べてあります。有益な情報を得るためなら経費に糸目はつけないそうです。ルドルフさんは酔いません。相手がべろべろになると適度にノリを合わせますが、演技です。あ、大変な内部情報を話し始めてしまいました。こうなったらもうルドルフさんの思うツボです。
 まんまと機密情報ゲットして、おみやげまでつけて、ハイヤーで帰しました。お客は即解散です。大人の世界って…。
 ケヴァンによると、情報漏洩がバレたら即懲戒免職どころか、消される勢いのヤバイ情報だったようです。
 ひとから奢ってもらうときは要注意だと思いました。
 ちなみにケヴァンは子供連れなんかを偽装するとき便利なので、よく仲間に呼ばれるそうです。学校に潜入して標的の子に近づくこともあるそうです。なんか…いろいろやってんだな…。
 将来就職をするときも、あんまり怖い仕事にはつきたくないなあとつくづく思いました」

 

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